2017年5月16日火曜日

ダイバーシティ・マネジメントにおけるデータの役割

皆様こんにちは。元気にデータマイニングやってますかー?毎日データに触れていれば、どんどんデータが好きになってきますから、ぜひ一緒に“データ脳”を鍛えていきましょう。
さて、先日のゴールデンウィークは、皆様どのように過ごされましたか?貴重な休暇を有効活用すべく、私はレンタルショップで映画を借りたり、映画館に足を運んだり、アニメ映画20本分のBD-BOXを購入したりして映画鑑賞を楽しみました(データマイニングやるんじゃなかったのかよ…)

ゴールデンウィーク最終日の5/7(日)、原宿でプライドパレード(人間の多様性を祝うイベント)が開催されていました。世界的には6月がプライド月間で、6月になると世界各地で毎年プライドパレードが続々と開催されます。日本では、祝日に合わせてゴールデンウィークをプライドウィークとして、イベントが多数開催されているようです。イベントには著名な企業が多く協賛していて、日本でのプライドパレードも先進的な取り組みとして企業からの関心の高さがうかがえました。

伝統的価値観の強い日本企業でも、プライドパレードが注目され始め、最近では社員の特性や働き方などを考慮したダイバーシティ・マネジメント(ダイバーシティ経営)が注目を集めています。価値観が多様化していく日本社会の変化や、「働き方改革」を掲げる政府の方針もあり、特に女性の活躍という観点でダイバーシティ・マネジメントがしばしば語られています。今後も積極的にダイバーシティ・マネジメントが推進されていくことでしょう。

ダイバーシティとはそもそも何なのか

「ああ、お台場のあの施設でしょ」って?……待って!確かに!そうだけど・・・
 
ダイバーシティという言葉がかなり身近になってきた印象があります。企業活動における「ダイバーシティ」とは、人種、国籍、宗教、性別、性指向、性表現、障害の有無、雇用形態など、従業員や人材が持つ幅広い多様性を意味します(詳細は経済産業省のウェブサイト等をご参照ください)。また、多様な特性を持つ従業員や人材を効率的に企業という組織の中へ包摂(ほうせつ/インクルージョン)するかという意味で、しばしば「ダイバーシティ&インクルージョン(Diversity and Inclusion)」という言葉で表現されることがあります。日本では、特に女性の社会進出や働き方改革という意味合いなども含め「ダイバーシティ」が使われていますね。

ダイバーシティ・マネジメントが評価される時代に

企業におけるダイバーシティの実現が経営戦略として重要視されている理由は、ダイバーシティの観点が企業の持続的成長に不可欠だという考えが登場したからです。新たなイノベーションや商品開発、多様化する顧客ニーズに合わせて変革していくためには、今まで「日本人、男性、フルタイム雇用で残業は当然」といった、同じタイプの社員だけで会社を支えていく成長モデルでは、もはや今後の成長は期待できないのです。
今後の企業の成長を支える最大の要因は、イノベーションを発案できる優秀な社員を確保すること/離職を防止するためにダイバーシティを担保することです。社員一人一人の多様な知識や経験から生まれるアイディアがあり、そのアイディアをうまく活用できる環境が企業の成長に必要な時代となっています。



ダイバーシティとインクルージョンの双方が必要

ところで、ダイバーシティ・マネジメントを検討する企業は、何を目的にダイバーシティ・マネジメントに取り組んでいるのでしょうか。まさか、優秀な人材を集めたら勝手にダイバーシティ・マネジメントが上手くいって業績も上がってハッピーになれると思いこんでいたりしないですよねぇ?
ご存じのとおり、多様な人材を採用したところで、ダイバーシティ・マネジメントは上手くいくはずがありません。ダイバーシティ・マネジメントを効果的に活用するためには、そもそも多様な働き方が評価される職場環境を整備することが必要です。トップダウン型でダイバーシティ・マネジメントを推進しようとする姿勢も重要ですが、それだけでは逆効果であり、まとまりのない組織ができるだけです。

ダイバーシティ・マネジメントにおけるデータの役割

さて、「ダイバーシティが進んでいる」という状況は、どのようにしたら把握できるのでしょうか?ダイバーシティを経営成果に結び付けている企業としては、経済産業省による「新・ダイバーシティ経営企業100選」などに事例があります。また、企業におけるダイバーシティの指標としては、女性社員の割合、外国人社員の割合や、社員へのアンケート結果などが挙げられます。このような情報が手に入るのは、データがしっかり取られているからにほかなりません。

ところが、データばかりに注目して目標を設定してしまうと、その目標を達成することに主眼が置かれてしまい、本来の目的(ゴール)を見失うことがあります。ダイバーシティ・マネジメントで言えば、「女性管理職30%」などと数値目標があれば、管理職の30%を女性にすれば自動的にダイバーシティが実現できたかのような錯覚に陥ることさえあります。データから導き出された結果であっても、データを解釈するのは人間なのですから。

ダイバーシティ・マネジメントにデータを活用しようとしたところで、期待する結果が手に入るわけではありません。これはデータマイニングプロジェクト全般に共通することですが、そもそもダイバーシティ・マネジメントで何を実現したいのか、問題と課題の設定があいまいになっていることがあります。ダイバーシティ・マネジメントは、あくまで企業の成長を支える一手段なのであり、企業の目的ではありません。

――その施策、本当に必要ですか?

データサイエンス部 
金原 (株式会社アイズファクトリー