2017年4月19日水曜日

想定外


一般的にプロジェクトを行うにあたっては、事前の約束事やプロジェクトのスコープなどを決めたうえで契約を締結されていると思います。
しかし、プロジェクトの途中や終わりの方で思わぬ事態に遭遇することがあります。
世間でよくいうところの“あるある話”の一つではないかと思います。

社会生活では金銭貸借や不動産の賃貸借を行うとき、仕事での契約やプロジェクトでの取決めを行うときには、当事者がお互いに理解し納得することが必要です。

特に契約行為では、取決めた内容を契約条文として明文化し、当事者双方が納得する形で締結します。ところが商取引で期日に商品が届かないことや何らかの作業で期日に終わらなかったり作業に漏れがあった場合、約束事が明文化されていないとお互いが無理強いしたりして関係がこじれることになります。
最悪の場合、お互いの関係がこじれて話し合いで解決できなくなり裁判になることも考えられます。裁判ともなれば多くの時間と費用がかかることになり、関係者も通常の仕事どころでなくなります。


思わぬ事態発生!プロジェクトの大詰めで方向性が変わった!?

それではデータ解析などのプロジェクトではどうでしょうか。
あるプロジェクトでお客様と解析結果やその効果について一つ一つ確認しながらプロジェクトを進めてきて、いよいよ大詰めを迎える段階になって、方向性が変わったご経験はおありでしょうか?
問題の大小は兎も角として、そういう経験をされた方も結構いらっしゃるのではないでしょうか。

データ解析プロジェクトでは、
・解析担当者の一方的なミスである場合。
  (ただただお詫びするしかない。考えただけでも胃が痛い)
・双方の主張が異なる場合。
・お互いに不備があった場合。
  仮に双方に問題があっても「泣く子と地頭には勝てない」の例えではないですが、
  お客様の主張に対応せざるを得ないことが発生してしまう。
・内容の思い違い
  同じ言葉であっても捉えている意味がおのおの違う。
  業界特有の使い方など、一般的な使い方と相違する場に発生しやすい。
などにより想定した報告内容に誤解が起こる場合が考えられます。

また、お客様は最終報告で触れてくれるであろうと思っていた内容がなかったなど、報告内容がお客様の考えに対して内容不足であることが考えられます。
プロジェクトのスコープがお客様と合意できているという思い込みが原因ではないでしょうか。

思わぬ事態を防ぐ対策とは?

これらを防ぐためには、以下のような対策が考えられます。

・分析内容と方向性とコンテンツを明確にする。
  分かり易くするために報告資料は、1枚1メッセージにすること
  言われ続けていても、ついつい余計なことを書いてしまい上長から怒られることがあります。
  皆さんは優秀だから無いですよね?
・資料は可視化する。
  説明は文章だけにするのではなく、グラフなどで可視化を行う。
  この時にポイントを整理してプロジェクトのスコープに沿った表現になっているかを確認する。
・解析結果およびプロジェクト進捗の確認を行う。
  最終の納期から各作業のスケジュールを組みその進捗を確認する。 
  
これらを意識してお客様と確認しながら、最終的にお客様の求めることを常に確認するようにし、可能な限り最終的な報告書のイメージを固めることが必要でしょう。

また、納期は常に意識しないと、時間が無くなってくると報告書の形式などのお作法や色々なルールについて分かっていても、焦って報告内容が纏まらず細かい説明文で辻褄を合わせるようになってしまいます。するとお客様には何が言いたいのか伝わらないことになってしまいます。

お客様と信頼関係を築き、より良いプロジェクトにする

データ解析では、お客様が望んでいる結果が出るとは限りませんし、解析した結果の解釈が難しい場合がよくあります。しかし、お客様と良好な信頼関係が構築されている場合は、恣意的ではない良い解釈ができます。こういう関係が構築されていると、悪い数値が出ても納得感を得られます。

では、お客様との良好な関係を築くにはどのようにすれば良いのでしょうか。
今まで述べてきたような資料作りや報告を丁寧に行うことはもちろんですが、お客様はその業界のプロなのですから、結果について解析の面からだけでなく、結果が肌感に合うのかやどのように合わないのかを教えていただくというスタンスで接することが必要です。

また、お客様とよく会話をすることだと思います。
IT業界ではメールで全てを済ませるということも多いですが、実際に言葉を交わし解析結果を基に中間報告などで議論を重ねることで話のニュアンスをつかみ取ることができると思います。

これらのコミュニケーションを密にすることにより互いの考え方を理解しながら信頼感を高めていくことが必要だと思います。
やはり、最後は人と人とのつながりと信頼関係の有無が、そのプロジェクトの成否を決定する重要な要素であると思います。

一つ一つ丁寧に手順を踏み仕事をすることが第一です。
そして信頼関係があれば想定外の事態が起っても、最悪の事態は避けられるのではないでしょうか。

データサイエンス部
奥村(株式会社アイズファクトリー