2016年11月29日火曜日

データ分析における他部門との連携

テレマーケティングの対象顧客を選定するプロジェクトでのデータ準備

「データ分析」と聞いてどんなことをイメージされますか?
様々な統計手法・データマイニング手法を駆使し、アウトプットを出す。そのアウトプットに基づいて知見を生み出す。そんなところでしょうか。しかし実際は
「データ分析はデータの準備が7割」ともいわれます。つまり、分析用データを準備し、加工するまでがその大半です。
弊社での一般的な分析プロジェクトでは、お客様から分析用のデータ群を受領。データチェックや加工を経て分析まで一気通貫で実施して報告。という流れです。
データの準備はお客様側で行っていただくことが多いです。お客様側でデータを準備するには何かしらIT部門との連携が必要になります。今回はその「データの準備」における注意点をお伝えいたします。
お客様は某大規模小売系クレジットカード会社のA社様。部門としてはカードのランクアップを促す部門や、付随商品を提案する部門などがあります。当時私が担当したのは、付随商品を販売する部門でした。
それまで実施していたDMや店頭販売などに加え、テレマを実施するとのこと。そのテレマの実施対象顧客を選定したい、というのが依頼の内容でした。
プロジェクトを実施するにあたり、お客様に分析用データの準備を依頼しました。
お客様では各部門にデータ抽出用のツールが導入されていました。社内の別部門で分析を実施しており、ツールは共有利用しているとのこと。分析用データの準備に問題は無さそうでした。そこで、スケジュールを作成し、プロジェクトは直ぐに開始されました。当初は問題なくできる予定だったのですが・・

データが抽出できていない!?

データ授受予定日の前日のことです。お客様からの連絡がありました。内容は、「データが抽出できていない」とのこと。詳しく状況を聞くと次のような状況でした。
・データ抽出ツールの調子が急に悪くなり、1時間で50件分の顧客属性データしか抽出できない。
・前々日まで取得していたカードの利用履歴の取得にはそれほど時間はかかっていない。
・項目数を絞ってもあまり変わらない。
お客様にも想定外の事態の様子。弊社としてはデータ抽出方法に問題があるのではと考え、抽出方法の改善を提案しました。しかし、お客様が特別な抽出を行っている形跡はありませんでした。
数日たっても状況は改善しません。とはいえ、テレマ向けのリストを作成する期限が刻々と迫ります・・・
そんな状況の中で、なんとか受領できたデータを使い可能な分析を実施しました。ところが、受領したデータには顧客属性データがほぼありませんでした。当然のごとく、弊社・お客様とも満足のいく結果は出せませんでした。
データ抽出は翌月も予定していました。前回の反省を踏まえお客様側では、より早めにデータ抽出を行うように準備。しかし、翌月のデータ抽出においてもデータ抽出の遅延は発生してしまいました。ただ、その時はお客様・弊社双方とも事前の準備が功を奏し、お互いある程度納得できる分析結果を出すことができました。(スケジュールはギリギリでしたが・・・)
プロジェクト終了後、お客様からデータ抽出作業が遅くなった理由をお聞きすることができました。
・(お客様の会社を含めた)グループ会社ではデータ抽出の優先順位が会社別で決まっている。
・お客様の会社はグループ会社内では優先度は低い。
・お客様の会社がデータ抽出をしていた同時期に、優先順位の高いグループ会社で大規模データ抽出が行われていた。

必要なのは、他部門との連携だった

一般的には事業部門がデータ分析用のデータを直接用意することは多くありません。IT部門に依頼することが多くなります。仮にデータを抽出するツールがある場合も、その管理はIT部門であることが大半です。
今回の場合、事前にIT部門と連携していれば、IT部門からデータを抽出してもらえたかもしれません。仮に事業部門がデータを抽出するとした場合でも、ツール利用の優先度を上げてもらう、といったことができたかもしれません。
冒頭にも書きましたが、「データ分析はデータの準備が7割」です。データ抽出はそのデータ準備の前段階ですが、そこでつまずくこともかなりあります。
データ分析を行う際は「データの準備」の部分で自社内での連携や調整が必要になります。IT部門はその代表です。この部分を念頭に入れておくだけでよりスムーズなデータの準備が可能になります。

投稿者:データサイエンス部 根本 (株式会社アイズファクトリー